麦の夜明け/ 2月17日オープン、若き職人が夜明けを告げる・・・帆立と山椒の中華そば@京都市下京区西七条

小雪が舞う古都の夜、寒い寒いと襟を立てながらも、もらった温もりに自然と笑みがこぼれました。
2022年2月17日、西大路花屋町西入にオープンした、「麦の夜明け」さん。昨秋からの間借り営業を経て、この度、正式にお店を構えられることとなりました。
店主さんは同志社大学拉麺研究会→日本製粉という異色の経歴。しかしラーメン界での多くの方々との出会いと支えによって、確かな道を歩んで来られたものだと思います。
私が訪れた夜営業でも終始絶えない来客。厳しいご時世ということもあり、皆さん静かに食事されていますが、目の前の一杯から充実感と満足感を得られているよう。店主さんから伝わる穏和な雰囲気も相まって、店内は大変居心地の良い空間となっています。
「帆立と山椒の中華そば (850円)」
実際にいただくまでは想像できませんでしたが、最初の一口でまるで説き伏せるように明確に方向性を示してくれるお味。
鶏豚魚介のしっかりとしたボディ。軸は鶏で豚と魚介は脇を固めるような存在でしょうか。芳醇な帆立の旨味は白醤油をベースとしたタレにたっぷり、丼鉢の底にもほぐし身が見え、スープに厚みを加える大きな役割を担っています。
そして鼻に抜ける爽やかな山椒の香りが実に素晴らしいです。アクセントとなるインパクトの強い素材を暴走することなく上手くコントロール。これは強固な出汁、甘味のある白醤油とのバランスの成せる業かという気がします。
意地悪に重箱の隅をつつくとするなら、多少タレの烈しさが個人的に気になりましたが、これぐらい押した方がわかりやすくて良いのかもしれませんね。
合わせられる平打ちの細麺もまた、艶やかな食感と豊かな風味を、スープと一体化させるようにジャストフィット。具材も丁寧に作られたもので、総じて完成度高しです。
大きな期待を持ってお店を訪れましたが、それを上回る一発回答に思わず、じ~ん。


このお店に関しては過去よりも現在、そして未来を語りたいと考えていたのですが、やはりオサーンになれば、あの日あの時が蘇ってきてしまいます。
ラーメンを作って売るだけのお店ではなく、ラーメンを通して多くの人々に喜びを与えてくれる、そんなお店をあの日の学生さんが開いてくれるなんて夢にも思っていませんでした。本当に感激です。
この日、訪れた夜明けの先にはラーメンの未来がハッキリと見えました。
開店おめでとうございます!

店名 麦の夜明け
住所 京都市下京区西七条掛越町12-5
電話番号
営業時間 11:30~14:00 18:00~21:00 ※まん延防止等重点措置期間中は19:30(Lo)、20時閉店です。
定休日 月曜日
駐車場 あり
Instagram https://www.instagram.com/mugino_yoake/
Twitter @mugino_yoake



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