中華そばの不二屋 / 昔懐かしい味、忘れられない味・・・松阪牛入り中華そば＠三重県松阪市

Byhassakuman

2022-03-26

松阪駅から程近く、雰囲気のある町並みの中に佇む、さらに雰囲気のあるお店、「中華そばの不二屋」さん。昭和4年、1929年創業というから言うてる間に100周年も時間の問題です。
慰安旅行の昼休憩で訪れる御食事処のようなレトロな世界。マイペースでてんやわんやしているお店のオバチャーンズもごっつうええ感じです。変な意味ではなく和める空間はこのお店ならではという気がしました。初訪なのに。
またノスな世界に飲み込まれて時間の中を彷徨うのかなと不安になりながらも、気付けば楽し気に割り箸折ってたりして。

「松阪牛入り中華そば (1120円)」

胃に優しく染みるあっさり鰹出汁主体のスープに、歯応えのある縮れ麺がノスタルジックです。
「焼きそば」が有名なお店ですが他に五目そばやチャンポンがあり、この和出汁の味わいからふと脳裏をよぎるのが食べ慣れた近江ちゃんぽん。
魚介の穏やかな出汁に野菜の甘味と旨味が加わり、落ち着いた雰囲気と奥行きを感じさせるもの。こういうのが染みるんですよ、いろいろある年齢になると。
具材はたっぷりの野菜に蒲鉾、タケノコ、ナルト。肝心の近江牛はやや硬め、それよりも肉にフレッシュさが感じられなくて、チト残念なところではあります。ま、慰安旅行の休憩に寄ったのなら納得ですが。
雰囲気や接客が味を作るのか、人や時代が作るのか、よそ者では計り知れないところがありますが、松阪の町と時代を彩ってきたからこそのソウルフード。この優しさと穏やかさは重いな～と思った次第です。オバチャーンズからすれば知らんがなってところでしょうが。
私もよく分かりませんが、なんか良かった。それでいいんじゃないかな、たぶん。
ごちそうさま！